経営 X 人事
若手社員を辞めさせず成長させる 「適度なかまい方」マニュアル
【第16回】 2009年6月25日
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間杉俊彦 [ダイヤモンド社 人材開発編集部副部長]

最長3年の契約社員を中心に急成長!
「ホットペッパー」のかまい方と育成法

 『会社の中で偉くなるより、もっと本質的なこと、世の中への影響力だとか、基本的なやりがいを重視したい』

 そう考える若者たちにとって、ホットペッパーはこの上なくエキサイティングなステージだったのでしょう。    

成長のチャンスという報酬を与えたい

 契約社員が3年で成長し、成果を上げ、楽しむホットペッパーの仕事は、どのようなものだったのでしょうか。まず立ち上げ期には、居酒屋を中心として半径2キロにある街の飲食コア商圏内の飲食店に営業をかけることから事業をスタートさせました。誌面1ページの1/9スペースの広告を3回連続で受注することを目標と定め、1人1日20件の訪問を実行することをルールにしました。

 「半径2キロのコア商圏でNTTデータの飲食件数のうち15%を獲得すれば、読者のマインドシェアを獲得できて、流通段階でみんなが自ら喜んで手にとって持ち帰るインフラができる。それが勝つためのシナリオでした」と平尾さんは説明します。

 立ち上げ期、知名度のまったくない時期の営業は、相当しんどいものだったようです。門前払い、塩をまかれんばかりの対応は少なくありませんでした。そんな状況での「1日20件の訪問」は、苦行だったに違いありません。

 しかし、その苦しい体験を乗り越えた成功体験こそが、若者たちを急速に成長させたのです。

 会社として、その後の転進サポートもしましたが、地元の会社に正社員として勤める者、東京に出て行く者、会社を興す者など、それぞれがホットペッパーでの経験をベースに、第2ステージに向かっていくのです。

平尾氏の著書『Hot Pepper ミラクル・ストーリー』(東洋経済新報社刊)

  「契約社員の人々は、心の底では“正社員になりたい”と思っていたかもしれません。でも、それをかなえることはできませんでした。だから、私たちマネジメントにできることは安定でもお金でもなく、成長のチャンスという報酬だけでした。そのために、成長をバックアップするための仕組みや仕掛けを必死に考えました」

なにが人の心の琴線に触れて
やる気のスイッチを入れるのか

 ホットペッパーにおける『かまい方』についても聞いてみました。

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間杉俊彦 [ダイヤモンド社 人材開発編集部副部長]

1961年、東京都生まれ。1986年 、早稲田大学第一文学部文芸専修卒業、ダイヤモンド社入社。週刊ダイヤモンド編集部に配属され、以後、記者として流通、家電、化学・医薬品、運輸サービスなどの各業界を担当。2000年 週刊ダイヤモンド副編集長。2006年 人材開発編集部副部長。著書に『だから若手が辞めていく』(ダイヤモンド社刊)

 


若手社員を辞めさせず成長させる 「適度なかまい方」マニュアル

若手社員はなぜすぐに辞めてしまうのか――。放置プレー上司が多い中、早期離職を防ぐためには、若手を「“適度に”かまう」ことが大切。部下を辞めさせることなく成長させる人材マネジメントのノウハウを伝授する。

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