コロナ禍でリモートワークが常態化しつつある中、
より効率的かつ効果的な仕事の仕方が求められている。
そのようななか、「段取り」というビジネススキルに注目が集まっている。
そこで、『いちばん大切なのに誰も教えてくれない段取りの教科書』の著者であり
「くまモン」や「相鉄」など多くのプロジェクトを手がける
クリエイティブディレクター・水野学さんに、
リモートワークを効果的に進めるための「段取り」について伺った。
(段取りの有用性については、第1回の記事を参照ください)
<構成:ダイヤモンド社・和田史子>

書籍『いちばん大切なのに誰も教えてくれない段取りの教科書』水野学さんに聞いた時間内に確実に終わらせるコツとは?
リモートワークが当たり前になりつつあるなかで、時間内に確実に終わらせるコツとは? Photo: Adobe Stock

リモートワークで実現した「シングルタスク」

――コロナ禍で新しい働き方をせざるを得なくなった企業も増えました。今では、リモートワークは一般的になっています。上司や同僚がそばにいないなかで、自分の仕事をどう進めていくべきか。

あらためて「段取り」の重要性を感じています。

水野さんの会社(グッドデザインカンパニー)では、リモートワークで何か変化はありましたか?

水野学(以下、水野) リモートワークになり、メリットのほうが大きいと感じています。

まず、デザイナーというのは、僕も含めてマルチタスクに向いてない人が多いんです。

だから会社というところに出勤せずに、電話や来客の対応などもおこなうことなく、目の前の自分の仕事に集中できるというのは良い変化でした。

――なるほど、シングルタスクで仕事を進められるのは、創造的な仕事をする人たちには良かったということですね。

水野 全てのクリエイターに当てはまるわけではないと思いますが、実際、うちのスタッフの人たちとリモートワークになってどう思うか、話をしてみたんです。もちろん、やりにくい部分もあるけれども、「やりやすいです」という声が大半でした。

「出社する」という行為は、徒歩で通勤している人にとっては、ちょうどいい気分転換になるかもしれません。しかし、家が遠い人や満員電車に乗らないといけない人にとっては、それだけで疲れてしまいます。出社しても、コーヒーを飲んで落ち着いてから仕事開始となれば、なかなか集中力のスイッチを入れることができないでしょう。

――たしかに、朝イチで集中のスイッチを入れやすいというのはあるかもしれません。

ただ、その一方で、社内の周りの人の目がない分、家でダラダラしてしまったり、家のことをしてしまったり、リモートワークゆえの無駄な時間も生じています…。

水野 そうなると、「見えない時間」が発生するんですよね。「見えない時間」があるということは、当然、無駄も生じる可能性があるということです。