残りの3割にターゲットを絞る

ご存じの方もいると思いますが、近ごろの成人式は、記念写真の撮影が8月頃から始まります。そのため、大手呉服チェーンでは成人式を翌年に控えた夏頃にはたいてい営業を終えているのです。

私どもはこの点に着目し、夏の時点で着物を決めている人は多くて7割程度ではないかという仮説を立てました。だとしたら、残りの3割にターゲットを絞って効果的な情報発信をしてみてはどうか? そう考え、「今からでも間に合う」「早く決めないでよかった」ということをアピールした情報発信を提案したのです。

すると予想どおり、いえ、予想以上に注文が舞い込み、その年の成人式商戦は1000万円以上の売上増となりました。

その後も河村さんはほぼ1日1本の情報発信を続けていて、現在の新規来店のお客様はすべてSNS経由とのこと。もともと、こだわりのある商品を扱う呉服店だったことから、隣接商圏からのお客様増のみならず、他県、首都圏からもそれらを目当てに来店されるお客様ができました。これこそまさにSNSのなせるわざです。

SNSをまだ利用していない、あるいは、ほとんど放置状態で更新していないという方は、ぜひ積極的に活用していくことをおすすめします。