ここで参加者たちの動揺を察知したかのように、松橋氏のフォローが入る。
「そうですね。セールスの指導で『どんなボディランゲージを使ったんだ!』とか、『その声の高さは間違ってるだろう!』と怒られることなんて、まずないですよね。僕も、売れない時代にそんな怒られ方はされませんでした。しかし、実はそれが問題なんです。
セールスの指導で教えられるのは、営業トークばかりです。挨拶の仕方、話の切り出し方、商品説明のトーク、クロージングの方法、悩んでいるお客さんの説得方法。でも、どれだけ練習してもさっぱり売れません。売れなかった頃の僕も悩んでました。でも、このメラビアンの法則を知れば、練習しても売れないのは当たり前だとわかります。言葉は7%ですから、トークだけ練習して売れる方が不思議なのです。
そして、ここが重要なポイントです。コミュニケーションがうまい人は、非言語コミュニケーション、ボディランゲージと声の使い方に違いがあるのです。しかも、本人は無意識で身につけて使っています……」
だんだん、話が本題に近づいてきた。ということは、コミュニケーションがうまい人が使っている、非言語コミュニケーションの技術を身につければ、誰でもコミュニケーションの達人になれるということか!