「面白い仕事がしたい」
そう思うあなたの本気度は?

 より極端なケースもあります。この人は一度年収2000万円で上場手前の会社に転職したものの、自分が思っていたような仕事ではなかったのでしょう。すぐ知人に請われるままフィンテック関連のベンチャーに転職し、事業の立ち上げを担当しました。実はこの時、「まだマネタイズできていないから」という理由で給与をほとんどもらっていませんでした。

 ところがその後、このベンチャーはある上場企業に買収され、この人は事業立ち上げの実力と実績を買われて上場企業の執行役員に就任。複数の事業の責任者になりました。これで年収が1200万円に上がるとともに、買収の際に保有していたベンチャーの株式を上場企業の株式と交換したので、仕事の面でも経済的な面でも報われる結果になりました。

「面白い仕事をしたい」と言って年収に執着していないのに、一度は下がっても結果としてよりよい収入やポジションを獲得できたりする。なぜこのような結果が生じるかといえば、もともとの能力の高さや優れた実績を前提として、「面白さ」に対する本気度の違いが考えられます。

 多くの転職希望者が「面白い仕事をしたい」「意気に感じて仕事をしたい」と言いますが、詳しく話を聞いてみるとその内容は「そこそこの年収を維持しつつ程よいチャレンジをしたい」だったりします。

 大きな年収ダウンやリスクは避けつつも、それなりに面白いチャレンジをしたいというのは、大多数の人が考えることでしょう。生活のために収入の維持は大切ですから当たり前の話で、批判されるべきことではまったくありません。特に養う家族のいる人はそういう志向が強まります。

 ただ、それでは「大多数の人と一緒」という位置づけになるのも確かです。要するに、市場での希少性は高くありません。