米飲料大手コカ・コーラはファンダメンタルズに集中することで堅調な業績を上げている。このところのコーヒー事業買収で同社が注意散漫になること以外には、投資家が懸念すべきことはない。コカ・コーラが30日発表した7-9月期(第3四半期)決算は、為替変動やボトラー売却の影響を除いた既存事業ベースの売上高が前年同期比6%増と底堅い伸びを示し、大半の飲料部門と国内外の市場で業績が拡大した。世界の消費関連各社は北米の輸送コストと原材料費の上昇や、諸外国での大幅な通貨安に直面している。コカ・コーラは他社に比べ、こうした課題を上首尾に切り抜けている。北米で値上げを断行しつつも、同地域の既存事業ベースの7-9月期売上高は2%増を達成した。その半面、為替変動の影響で通期営業利益が4%押し下げられるとの見通しも示している。