2013年、河内長野市にNPO「みんなの未来かいたく団」を立ち上げた。耕作放棄地や農作物づくりを通じて、人を再生していこうというというのが趣旨だ。

「行き過ぎた経済主義に振り回されずに、経済と共存して豊かな生活のできるコミュニティをつくりたい」

 児島さんは、耕作放棄地や古民家などを持て余していて、活用してほしいと考える地主が多くいることを知った。

「住居をタダで借りられて、農作物で食が担保されれば、収入が少なくても生活できる。エネルギーも太陽光でできれば、医療や教育などの支出だけで済む。ただ、現実に、田舎での生活は寂しいし、豊かでないと意味がない」

古民家を借りて郊外に転居
月10万円で豊かに暮らすには

 そこで児島さんは、腹をくくってネット販売以外の全ての事業を整理し、都会から30分ほどの所にある同市にコミュニティをつくろうと、今年4月、同市の賃貸に転居。ワークキャンプなどの活動拠点となる古民家も無料で借りた。

「地主さんは、古くなるから空き家を使ってほしいと思いつつも、貸すことに抵抗がある。公募だと目につくので、行政がもう少し間に入って、つながりをつくってくれるプラットホームができれば、もっと進むと思う」

 今後、「月収10万円で豊かな生活ができるコミュニティ」の仕組みをつくり出し、次世代のライフスタイルのモデルとして実践していきたいという。

 同じく大阪府に住む鈴見咲君高さん(44歳)も、高校時代まではほぼ無遅刻無欠席 で、先生の言うことを聞き、おおむねすべての教科で成績が良かった。頑張って学校に通い続けた反動で、大学に入学後は燃え尽きたように通学できなくなり、引きこもった。

「学校時代、忘れ物をよくするとか、いじめとかの問題があったのに、“学校の”勉強さえできれば大丈夫と言う周囲の大人を信じるしかなかった。他の選択肢を知らなかったんですね」