電子マネー、 QR/バーコードスマホ決済 キャッシュレス最新サービス徹底比較

 まず利用者の視点で支払い方法を比べてみると、クレジットカードを持っていなくても、銀行口座に直接ひも付けて支払えるのが、LINEペイ、オリガミペイ、ペイペイだ。d払いも携帯電話料金と合算して支払うことができる。

 使えるお店の数では、LINEペイが2018年内に100万カ所まで増やす計画で、かなり使える場所が多くなりそうだ。

 利用者の特典には、各社とも力を入れている。楽天ペイは、利用ごとに0.5%のポイントが付与され、支払いに楽天カードを登録していればさらに1%のポイントが付く。LINEペイも使えば使うほど還元率が高まるポイントプログラムを展開している。オリガミペイでは、ポイントではなく即時割引をしてくれるのがうれしい。ペイペイの利用者特典は現在検討中だが、これまであっと驚くようなキャンペーンを行ってきたソフトバンクグループだけに、期待したいところだ。

 スマホを使ったQR/バーコード決済は確かに便利でお得だが、心配なのがスマホの盗難・紛失だ。各社とも遠隔でロックして利用を停止できるような仕組みになっている。LINEペイでは、不正利用された場合の補償制度もある。

加盟店向けの特典も充実

 次に、加盟店の視点で各社のサービスを比較してみよう。

 加盟店が決済サービスを選ぶ際のポイントは、加盟店手数料と入金のタイミングだ。加盟店手数料では、LINEペイが条件付きで無料にしている(18年8月から3年間)。ペイペイはさらに一歩進んで、加盟店契約の先着30万店舗まで、決済額の1%を「還元」する(19年1月末まで)。入金のタイミングでは、楽天ペイは振込口座が楽天銀行の場合、ペイペイは同ジャパンネット銀行の場合に翌日入金する。

 各社は自身の経済圏を広げるべく、今後もさまざまな特典で囲い込んでくるだろう。徹底的に囲い込まれてその恩恵を最大限享受するもよし、LINEペイが非接触型決済(アプリを立ち上げなくてもスマホをかざすだけで決済できる)を採用するように、他社とは違う便利さで選ぶのも手だろう。