ゴーン容疑者は果たしてクロか
写真:ユニフォトプレス

日産自動車の元会長、カルロス・ゴーン容疑者が逮捕され1週間余りが経過し、事件の内容や構図が徐々に明らかになってきた。その中で、「ストック・アプリシエーション権」(SAR)という報酬制度がクローズアップされているが、日本ではなじみが薄い。そこで、制度の概要や、なぜゴーン容疑者がこの報酬制度を使ったのか、専門家に聞いた。(ダイヤモンド・オンライン編集部 田島靖久)

ゴーン容疑者逮捕で
問われた報酬は2種類

 ゴーン容疑者の逮捕容疑は、「有価証券報告書虚偽記載」。報酬の受け取りを退任後に先送りし、その分を有価証券報告書に記載していなかった疑いがあるというものだ。報酬を少なく見せ、高額報酬の批判を避ける狙いがあったと見られている。

 有価証券報告書に記載されていなかった役員報酬は大きく2つ。1つは、受け取りを先送りした「金銭報酬」、そしてもう1つが株価の上昇と連動した額の金銭を受け取れる「ストック・アプリシエーション権」(SAR)の2種類だ。

 このうち、金銭報酬は2018年までの8年間で合計約80億円、SARに関しては4年間で計約40億円分とされており、東京地検特捜部は15年3月期までの5年間分、約50億円を容疑の対象としている模様だ。