教員に対する調査結果では、「仕事に働きがいを感じている」は9割にのぼるが、最近の身体状態について「ひどく疲れたことがあった」に9割強、「イライラしていることがあった」に約8割が回答している(*4)。睡眠時間が少なく、疲労やストレスが取り切れていないのだろう。

給特法抜本的改革を訴えるグループの
記者会見
12月4日の給特法抜本的改革を訴えるグループによる 記者会見

 それにもかかわらず、次期学習指導要領の改訂は“明治維新以来の教育改革”とも言われ、小中学校、および、高等学校では授業における「ICTの活用」「英語教育が必修に」「プログラミング教育の導入」「アクティブラーニング導入」などが始まる。

 これまで以上に、教材研究や授業研究に時間を割くことになり、教員の長時間労働はより一層深刻化するだろう。

 このため、「学校の働き方を考える教育学者の会(呼びかけ人・国立大学財務・経営センター市川昭午名誉教授他)」では、前述した「給特法の抜本的な見直し」「労働基準法の適用」「年単位の変形労働時間制の導入見送り」を強調する。

給特法抜本的改革を訴えるグループの
記者会見
インターネット署名サイトchange.orgにて署名活動中、12月4日、厚生労働大臣および文部科学大臣に署名用紙を手渡した

  教員定数の適正化(増員)の声も非常に多い。だが、子どもが減っているため、財務省は教員を増やすことは必要ないとする。

 そうであれば、病院のチーム医療のように支援スタッフを配置することもできるだろう。

 小学校の教務主任は「理科実験等の支援員」「スクールソーシャルワーカー」「学習支援員」「外国人児童生徒への日本語指導員」「外国語指導助手」「学校司書」「スクールカウンセラー」「ICT支援員」のスタッフに、負担軽減を感じていた(*5、図表参照)。

◎支援スタッフによる教員の負担軽減を認知している割合

「多忙化縮減をめざす学校と支援スタッフの連携協力の在り方に関する調査研究」(教員の勤務環境と支援スタッフに関する実態調査研究会、2017年)
出所:「多忙化縮減をめざす学校と支援スタッフの連携協力の在り方に関する調査研究」(教員の勤務環境と支援スタッフに関する実態調査研究会、2017年)

 記者会見では毎回、教員の過労死遺族からも訴えが出ている。もう、これ以上、教員の過労死を出してはいけない。

*4 日本労働組合連合会 「教員の勤務時間に関するアンケート」(2018年)
*5「多忙化縮減をめざす学校と支援スタッフの連携協力の在り方に関する調査研究」(教員の勤務環境と支援スタッフに関する実態調査研究会、2017年)

*参考文献:『学校をブラックから解放する』(教職員の働き方改革推進プロジェクト編、2018年、学事出版)