「女性医師はたくさんはいらない、という東京医大のような考え方に対しては、確かに女性という肩書に甘えて女医の名をおとしめる人がいることも事実で、反省すべきではありますが、2017年に『死にたくなければ女医を選べ』と報道されたことで話題になった有名な論文をもって反論したいと思います」

 それは、「女性医師が担当した患者のほうが死亡率、再入院率ともに、男性が担当したよりも、「統計学的に有意」に低いことが判明した」とする米国・カリフォルニア大学ロサンゼルス校の津川友介氏らの論文だった。

 今年4月には、「女性外科医は男性外科医に比べ手術関連死が少ないことが示唆されている」とする論文も発表された。

 なぜ、関連死が少ないのかの考察はなかったが、「女性は体力的に不利」とされる外科の世界においても、性差による優劣はつけられないということのエビデンスにはなるはずだ。

 であるならば、医療機関で女性医師が活躍し続けられない理由は、労働環境改善の遅れ以外には見当たらなくなる。医師の過重労働は、性別関係なく、現場を疲弊させ、医療安全を脅かす。

 つまり、女性医師が活躍しているか否かは、労働環境が整い、医師がやりがいを持って健康的に働ける、医療安全が担保された病院であることを見極める目安になるのである。

 患者は自信を持って、女性医師が多く活躍する病院を選ぶべきだ。