米電力大手パシフィック・ガス・アンド・エレクトリック(PG&E)は、カリフォルニア州北部で先月発生した大規模な山火事「キャンプファイア」の直前に周辺の送電線の1つが故障していたこと示す新たな情報を公開した。この山火事では少なくとも86人が死亡し、1万8800棟の建物が被害を受けた。同社は11日付の州規制当局への提出文書で、山火事が発生する直前に送電線の1つで通電が停止したと明らかにした。送電線と絶縁体が鉄塔から一部外れていたようだと説明している。また「連結箇所に摩耗」が見られたという。カリフォルニア州の捜査当局は、同州史上で最悪となった今回の山火事とPG&Eの送電線故障に関連があるかどうかについて結論は出していない。PG&Eも山火事の原因は調査中だと強調している。ただ山火事が発生する直前に送電設備に不具合が発生したことが明らかになり、同社が責任を負う可能性が高まった。数十億ドル規模の賠償金の支払いを迫られるリスクもある。