長生きリスク
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 先日、あるセミナーで、世代ごとの特性にあった資産配分の考え方について説明しました。人生100年時代の今、注目されている「長生きリスク」についても触れたのですが、それをより実感いただくため、チームごとに老後の資産配分を考えてもらいました。そして各チームで考えた資産配分で運用しながら引き出していった場合に、80歳、90歳、はたまた100歳のときに少しでも資産が残っている確率(資産残存確率)を見てもらいながら、ベストと思われる資産配分を決めていただく、というケーススタディを実施しました。

 その際、参考情報として65歳の人が80歳、90歳、そして100歳まで生存する確率も示しました。それによると65歳の男性が80歳まで生存する確率は71.1%、90歳は28.9%、100歳は1.7%、65歳の女性が80歳まで生存する確率は86.3%、90歳は53.1%、そして100歳は7.2%となります。ここで着目すべきは、65歳の女性の半分以上が90歳以上まで生きるという現実です。オヤジの皆さんの中には、「どうせ男は早く死ぬからね」と考える方もいると思いますが、既婚のオヤジの方々は当然、自分が亡くなった後の奥さんのことまで考えなければならず、女性の長生き状況はしっかり把握しておく必要があるのです。

 現在の平均余命でさえ、大半の女性が90歳以上まで生きる状態となっているのに、今後は医療技術の進歩でますます長生きになる可能性は高くなっています。このような状況に対応するには、老後にどんな資産運用をすればよいのでしょうか?

リスクをとらなかった人の末路

 上記のケーススタディでは、退職時に3000万円の金融資産があり、老後はゆとりある生活をしたいので、そのために必要な金額である12.8万円(公的年金以外に必要な額)を毎月引き出す場合について考えました。さらに投資対象資産を株式と債券のみに単純化し、資産配分の違いによって資産残存確率がどのように変わるかを見ながら、最適配分について議論しました。