Photo by Takahiro Tanoue
11月27日、LINEとみずほフィナンシャルグループ(FG)は、共同で新銀行「LINE BANK」を設立すると発表、IT企業の“領空侵犯”に銀行界で衝撃が走った。
LINEといえば、月間7800万人の利用者を誇るメッセージアプリの雄。最近では金融を事業の柱に育てるべく、電子決済「LINEペイ」や損害保険、資産運用サービスなど、スマートフォンを活用した金融サービスを次々にローンチしてきた。そしていよいよ、金融の“本丸”である銀行業への参入をぶち上げたわけだ。
LINEの出澤剛社長は、「銀行は日常的に一番使われ、生活に密着している」と言う。その銀行業を利便性の高い形で提供し、あらゆる金融サービスの“入り口”に据えるというのが狙いだ。
膨大な利用者数を誇るLINEだけに、革新的なサービスを投入できれば、既存の銀行業に風穴をあける可能性は十分あるだろう。
だが、自ら銀行業を営むということは、これまでの金融の仲介サービス業とは次元が違う。「銀行業は厳しい規制でがんじがらめ」(メガバンク幹部)だからだ。