みずほがLINEとのネット銀行設立で「競合に塩を送る」深意
LINEとみずほFGは共同でネット銀行「LINE Bank」を設立すると発表した。ライバルとなるLINEに対して塩を送るみずほ側には、どんなメリットがあるのか 写真:つのだよしお/アフロ

電子決済分野で後れる日本に
LINE・みずほ連合は何をもたらすか

 11月27日、LINEはみずほフィナンシャルグループと共同でネット銀行「LINE Bank」を設立すると発表しました。これから開業準備を始め、許認可を受け、2020年の開業を目指すそうです。

 LINEはこれまでも「LINE Pay」というスマホ決済サービスを始めているほか、投資サービスや保険サービスも提供を始めています。LINE Bankが開業する2年後の未来には、いったいどのような変化が起きるのでしょうか。現時点ではまだ断片的な情報しか提供されていませんが、他の金融サービスの動向も踏まえて、LINEの未来を予想してみましょう。

 日本が金融取引の分野で圧倒的に海外と比べて後れていると言われるのが、電子マネーなどによる電子決済の分野です。LINEの出澤剛社長は、LINE Fintech Conferenceの場では「スマホ決済と銀行は別物なので、決済サービスでの協業は現時点では考えていない」と語っていましたが、銀行開業が2020年になることを考えると、まずはLINEの金融サービスの分野で先行するのは決済サービスになることは間違いありません。

 そこでまず、LINE Payがサービス提供を狙うスマ決済の分野について考えていきたいと思います。スマホ決済が進んでいる中国の上海では、一般の人々が財布を持たずに外出することが当たり前だと言われています。スマホを持っていれば買い物も飲食代金の支払いも全部済むからです。

 中国でLINEと同じSNSサービスを提供しているウィーチャットは、インターネットモールのアリババと共に、2大スマホ決済サービスの一角としてのウィーチャットペイでも成功しています。ウィーチャットペイとは、次のような仕組みです。

 たとえば、上海の街角の屋台で焼き小龍包を買うとします。屋台にはウィーチャットペイ用のQRコードが吊るされているのですが、支払いはそのQRコードをスマホで読み込んで金額を入力して、払うだけで完了です。

 LINE Payが日本で普及を目指しているのもこの方式です。普及に際しては飲食店や小売店側にもメリットがあって、一度LINE Payで支払ったお客さんはそのお店と「友だち」になるので、プロモーションの連絡がとりやすくなるのです。