長打力のある二塁手なら
メジャーで成功する可能性も

 日本で守備の名手に送られる「ゴールデングラブ賞」を計4度受賞した、松井稼頭央ほどの選手でも天然芝に対応できなかったことを考えると、日本人内野手は、メジャーに挑戦することすらも厳しい“冬の時代”を迎えているといってもいいだろう。

 さらに古内氏によれば、「メジャーで内野手として活躍するには、堅実な守備は大前提で、その上でスピードと中距離以上の打撃力も求められます」。

「日本人内野手で、今後もし可能性があるとすれば、スピードがあり、中距離打者以上のパワーがある二塁手かと思います。たとえば、ホセ・アルトゥーベ(ヒューストン・アストロズ)やロビンソン・カノ(シアトル・マリナーズ)のような、シーズンでホームランを30本ほど打てるタイプですね。ただ、今の日本のプロ野球界で、その条件に合う選手を見つけるのは正直厳しいです」

 前述したように、日本人内野手がメジャーに挑戦したのは、2013年の田中賢介が最後になっている。近年はメジャーのスカウトも日本人ピッチャーには興味を示しているものの、内野手にはまったくといっていいほど無関心なのだという。

 とはいえ、まだ希望はある。現在、ヤンキースの2Aに所属している加藤豪将選手は二塁手で、幼少期からアメリカでプレーしていたため、天然芝への対応は万全だ。体格も身長188cm、体重約90kgと、日本人選手としては大柄。「まだまだ確実性に欠ける部分はあるが、可能性は大いにある」と、古内氏も期待を寄せている選手の1人だ。
 
 また、投手、野手の「二刀流」で甲子園を賑わせ、先日開催されたドラフト会議で中日ドラゴンズが交渉権を得た大阪桐蔭の根尾昂選手は、「プロでは遊撃手でプレーしたい」という意向を示している。強肩・強打・俊足など、欠点がないオールラウンドプレーヤーであり、これから非常に楽しみな存在であることは間違いない。

 日米の球場環境の違いは大きいものの、メジャーに挑戦できるだけの力量を持つ日本人内野手が現れることを期待したい。