ボーナスの他には、株式や投資信託など、保有している資産の価格も消費者心理には重要です。昨年は年末時点で日経平均株価指数が前年末から20%ほど上昇していましたが、今年は残念ながら7%程度の下落となっています。為替は前年末からはほぼ横ばいですが外国株式も下落しているので、株式や投信で大きく資産を伸ばした人はそれ程多くはなさそうです。こうして見ると、今年は、所得の面ではまずまずとしても資産効果は期待できないようです。

金融市場の不安定さはあるものの、
それ以外の条件は比較的前向き

 最後に忘れてはならないのが天候です。台風や大雪などの悪天候は消費者のセンチメントを冷やします。特に大規模な災害に至るような激甚な異常気象の場合は、物理的な被害も出るので、消費活動に大きな影響が出ます。

 今年の12月は寒暖の差が大きくなっていますが、クリスマスごろから寒波が到来し、年始にかけて気温が低めで推移する模様です。ただし、ショッピングに大きな影響が出るような予想とはなっていない模様です。

 ここまでクリスマス・年末商戦を決定づけると見られる要因を見てきました。昨年は所得も消費者心理もかなりいい条件がそろっていました。今年は、金融市場の不安定さがやや後ろ向きの材料と考えられますが、それ以外の条件は概して前向きと考えられるようです。

 日本の景気回復が始まって6年になり、今後もまだ続くと見られます。世界的には、トランプ米大統領が巻き起こしている貿易戦争もあり、金融市場は調整モードに入っていますが、依然として世界経済は拡大が続くと見られます。

 日本の労働市場では人手不足感が高まっており、来年以降も引き続き賃金が緩やかに上昇すると期待できますので、今年の年末は意外にもしっかりした景況感になる可能性があります。

注:上記は例示を目的とするものであり、個別企業・商品等を推奨するものではありません。

(三井住友アセットマネジメント 調査部長 渡辺英茂)