2017年「独身の日」 アリババがイベント
Photo:Imaginechina/Aflo

中国に間もなく“あの日”がやってくる。中国最大の小売りイベント「11月11日(ダブルイレブン)」だ。近年は無視できないイベントとして海外メディアも取り上げ始めたが、いまだにその実態について疑問を感じるビジネスパーソンも多いはず。昨年はたった1日で、日本円にして3兆円近い取引が生まれた世界最大の小売業のイベントを、中国向けのマーケティングなどを手掛けるトレンドExpressのWeb媒体編集長、森下智史氏がデータで読み解く。

たった10秒で300億円
中国最大の小売りイベント

「ダブルイレブン」とは何ぞや。そもそも11月11日という日は何の日だったのか。まずはそのルーツから解説しよう。

 この日は「1」が4つ並ぶ日であることから、独り者の記念日(中国語では「光棍節」と呼ばれる)だった。もちろんこれは、国が定めた祝日・記念日ではない。90年代終わりから2000年代初めごろ、大学生たちが自発的に始めたイベントだった。

 中国では、生まれてから大学入試までは勉強一色で、恋愛は御法度というのが一般的。そのため、大学に入って初めて恋愛が許されるわけだが、すべての人にパートナーができるわけではない。当然、あぶれてしまう人も数多く現れるわけで、そんな彼氏・彼女ができない学生たちが集まってお祭りをしようというのが、そもそもの趣旨だった。