日本の年末商戦の行方日本の年末商戦の行方は? Photo:PIXTA

 皆さん、こんにちは。三井住友アセットマネジメント調査部です。毎週土曜日に「ビジネスマン注目!来週の経済、ここがポイント」をお届けしています。

 年末が近づいてきました。米国では、11月第四木曜日は感謝祭(サンクスギビングデー)ですが、その翌日から年末商戦が始まります。年末商戦のスタート日である感謝祭翌日の金曜日は、大規模なセールが始まり小売業者の売上高が増えて黒字となることから、「ブラックフライデー」と呼ばれます。さらに、「ブラックフライデー」の翌週月曜日は「サイバーマンデー」と言われ、この日からオンライン商戦がスタートします。

 そこで今回は、米国の年末商戦の状況を分析しながら、今年の日本の年末商戦の行方について考察していきます。

順調な滑り出しが見込まれる
今年の米国の年末商戦

 全米小売業協会(NRF)の調査によれば、11月22日の感謝祭から26日の「サイバーマンデー」までの5日間に全米人口の約半分に相当する約1億6400万人の消費者が買い物をする見通しです。

 曜日別では、感謝祭翌日の「ブラックフライデー」に買い物をする消費者が最も多く、約1億1600万人となる見込みです。続いて26日の「サイバーマンデー」が約7500万人、24日の「スモールビジネスサタデー(※)」が約6700万人、感謝祭当日が約3400万人等となっています。

(※)「スモールビジネスサタデー」は聞きなれない言葉ですが、地元の小さな商店で買い物をしましょうという日で、2010年から始まりました。

 NRFは、「ブラックフライデー」から年末までの、今年の年末商戦の売上高を7175億ドル~7209億ドル、前年同期比4.3%~4.8%の増加と予想しています。昨年の同5.3%増には及ばないものの、過去5年間(2013~17年)の平均増加率である3.9%は上回りそうです。