◆己の名をあげろ
◇名乗りをあげろ

 ブランド人への道は「名乗り」をあげることから始まる。武士と同じだ。ハッタリでも勢いでもいい。チャンスがあれば、勇気を出して誰よりも先に手を挙げよう。

 2001年初春、著者はNTTデータからリクルートへ転職した。直後、運悪くネットバブルが崩壊してしまったが、それでもくじけなかった。そして早速、新規事業を立ち上げるための社内コンペにエントリーした。もちろんこのとき、起業経験があったわけでもビジネスプランを作ることに長けていたわけでもない。ただ好奇心とワクワク感に突き動かされていた。

 3年連続で入賞し、3年目に「R25」の前身となるプロジェクトでその年の最高賞を受賞する。しかしプロジェクト実現のための苦労は大変なものであった。著者が書いた事業計画書は社内でさんざんディスられたし、事業体制の構築にはたいへんな労力がかかった。

「はい!」と名乗りをあげてから考え始めても遅くはない。恥をかいても失うものは決して多くないのだから、まずは名乗りをあげることだ。

◇サラリーマンこそギャンブルせよ

 ブランド人になるには、必ずしもフリーランスである必要はない。著者のようにサラリーマンであってもいい。

 著者が「R25」を立ち上げたのは27~28歳のころだ。年間予算規模は約20億円。企画がコケれば多額の損失をもたらすことになる。著者は「ここまで自信たっぷりに企画を通したのだから、このプロジェクトが失敗したらもう会社にはいられないな」と思ったという。だがそこで気づいたことがある。それは、億単位の損失を出したところで、せいぜい会社をクビになるくらいだということだ。命を失うわけではない。次の職場を探せばいいだけだ。これがフリーランスなら話は違ってくる。失敗してしまえば、自分ですべての責任を負わなければならない。

 サラリーマンこそギャンブルし放題だ。失敗しても、次の日からまた出社すればいい。せっかく組織という強固な後ろ盾があるのだから、特権を利用してどんどんギャンブルしよう。