• 株式会社化、サウジアラビア、オルタナティブ投資界の変化

Q:株式会社化について、以前に他社の経験に学ぶとのコメントがあったが、今はどう思うか?

A:(株式会社化によって株式が)インデックスファンドに組み入れられたことは、投資会社のKKR(KKR)には役立っているように思える。現在の株式市場下落局面で他のオルタナティブ系マネジャーと比較するのは面白いと考えている。

Q:レバレッジドローン市場の最近の軟調さについてどう思うか?

A:ブラックストーンは、レバレッジドローン保有額で世界最高だ。この資産クラスに関する経験は深い。基本的に変動金利である点が利点で、中央銀行が利上げ方向に動くなら、低い固定金利でがんじがらめにならないため、むしろ利上げの悪影響から守られている。当社は世界金融危機も乗り越えてきたが、レバレッジドローンに関しての損失はほとんどなかった。しかし、流動性面でのバランスが崩れることはある。レバレッジドローンを保有しているミューチュアルファンドの投資家が解約を望んだ場合、マネジャーはローンの売却を迫られるが、買い手がないと値が下がる。現在はこのようなローンの価格調整の時期にあり、ローンの買い手は2カ月前よりも有利な取引が可能になっている。

Q:コベナンツ(財務制限条項)の緩みに集まる注目についてどう思うか?

A:当社がコベナンツとして課す基本的条件は以前からほぼ同じで、その点でリスクに変化はない。レバレッジドローンのリスクは信用分析の失敗だ。リスク管理指標の扱いや信用査定に優れた人材を擁していれば、大きな混乱を経験することはない。また、当社は資本構造上シニア債より下位に位置する部分に投資しており、特に株主資本部分への投資を得意としている。コベナンツは主にシニア債に関わるものだ。

Q:ジャマル・カショギ記者殺害を受けて、サウジアラビアからの投資資金の受け入れを再考しているか?

A:われわれは政府と取引しており、取引は何十年も続いてきた。一貫性のある関係の維持を旨としている。

Q:ブラックストーンで過ごした期間に起きた変化あるいは変わらなかったことは何か?

A:1985年よりも規制当局の関与がかなり増えた。オルタナティブ資産への投資家が非常に増えた。われわれが事業を始めたころは、オルタナティブ資産が機関投資家の保有資産に占める割合は恐らく3~4%だったが、今や20~30%に増加した。事業内容的にもプライベート・エクイティから出発し、不動産、クレジットファンド、ヘッジファンドなどへと拡大した。資産クラスは今や世界全体に広がり、買い入れ後の当社での仕事も高度化した。インターネットによりリサーチも向上した。リターンはこの33年間ほぼ変わっていない。

Q:ブラックストーンのバリュエーションは高くない。もっと積極的に株式を買い戻さないのか?

A:これまでそうしなかった理由は、新規の投資が素晴らしいリターンを生むことがしばしばあるため、サイクル中の適時な投資や新規案件のための十分な資金を手元に残しておきたかったからだ。これまではそれが奏功し、会社は素晴らしく成長し、十分に管理され、高いリターンを生み出してきた。しかし、今は自社株買い計画があり、ちょうど割安な時期なので、興味が増してきた。

Q:仕事以外の時間は?

A:ゴルフは時間がかかり過ぎるからやらない。会社が成熟すればするほど、新たな分野を開拓していくことができるようになるのでますます楽しい。ファイナンスの世界は変化し続ける。

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