人気アナウンサーから、スタートアップ企業の映像プロデューサーに転身。さらに、米国での起業も果たした国山ハセンさん。勝ち組の印象が強い局アナの地位を捨て、新しいフィールドに飛び込んだのは“自分投資”を重視しているからだという。そこで、今回はそんなハセンさんのおカネの稼ぎ方について詳しく聞いた!(ダイヤモンド・ザイ編集部)

「ダイヤモンド・ザイ」2026年7月号の「あの人に聞きたい! おカネの本音!」を基に再編集。データはすべて雑誌掲載時のもの。

局アナの収入では大きな仕事はできない!
自分の価値を上げるため、新しいフィールドへ

国山ハセンさんプロフィール「PIVOT」MC・起業家 国山ハセンさん●大学卒業後、TBSテレビに入社。数々の番組でメインMCなどを務めたのち、2021年8月からは報道番組『news23』のキャスターを務める。2023年1月に独立後、ビジネス映像メディア「PIVOT」に参画し、メインMCとして当メディアの躍進に貢献。2025年2月、アメリカでFOX UNION Inc.を立ち上げ、米国から最先端の一次情報を各メディアで発信する。

――ハセンさんといえば、2022年末に突然TBSテレビを退社し、「PIVOT」の映像プロデューサーへと転身されたのが衝撃的でした。

ハセンさん 周りの人たちからもずいぶん驚かれました。でも、衝動的に決めたわけじゃなく、実はその数年前から考え続けていたことなんです。

――何で辞めたんですか?

ハセンさん 入社時の目標だった番組MCとニュースキャスターを経験できて、「やり切った」という手応えが得られたのも理由の一つ。でも、それ以上に大きかったのは、会社員として働き続けることに限界を感じたことです。

 子どもの頃から、世界を変えるような大きな仕事をしたいという夢を抱いていたのですが、会社員の収入では、それを実現できるようなおカネはとても稼げません。アナウンサーも、会社員ですからね。

――われわれから見ると、局アナもかなりの高収入だと思うのですが。

ハセンさん それが、そんなに多くはないんですよ。しかも、在職中に働き方改革が進んだおかげで、手取りも目減りしていくばかりで。共演する芸能人の方々と比べると、「同じ仕事なのに、何でこんなに差が出るんだろう?」と、ずっとモヤモヤしていました。

――退社と同時にプロデューサーになられたのも意外でした。

ハセンさん フリーアナウンサーになる道もあったと思います。でも、新しいフィールドに飛び込んでみたかった。アナウンサーのままでは、どうしても今までの延長線上で、人間としてもう一段成長するのは難しいんじゃないか、と思ったんです。

 やったことのない仕事に挑戦するのは大きなリスクですが、それを取ってでも自分の価値を上げることは、最高の投資だと思っています。株や不動産もやっていますけど、“自分投資”に勝るものなんてない。言ってみれば、僕自身が「グロース株」なんですよ。

――MCとしてご活躍されている「PIVOT」は、ハセンさんが参画された2023年時点では、まだ創業間もないスタートアップでしたね。

ハセンさん まさに、それが参画のオファーをお受けした一番の理由なんです。スタートアップの成長をごく初期段階から内側で体験できるなんて、めったにない貴重な機会ですからね。しかも、世界中の著名なビジネスパーソンや専門家、投資家などと出会える可能性まで広がっていく。自分を成長させるうえで、これ以上ないオファーだと思いました。

――局アナを辞めてプロデューサーに転身された方は、ほかにいらっしゃらないのでは?

ハセンさん それも、実は狙っていたんです。辞めるにあたって、局アナから独立した先輩方のキャリアを全部調べたんです。でも、その多くはフリーアナウンサーか芸能事務所所属で、プロデューサー側に回った人は見当たらなかった。誰もやっていない分野にいち早く飛び込めば、そのぶん“先行者優位”が期待できます。

「PIVOT」に参画してまだ3年ですが、スタートアップの成長スピードをリアルに体感できて、「成長に関わりたい」という当初の目的は、もう十分果たせたと思っています。ただ、僕は「次へ、次へ」と気持ちが先走ってしまう性分でして。もう一度リスクを取って、新しいフィールドに挑んでみたい。そう考えて、今度は米国で起業したんです。