原監督を非難する人たちこそ
古臭く、変われない問題児たちだ

 大会前、恒例のキャッチフレーズを問われて原監督はこう答えた。

「就任15年目です。箱根駅伝95回大会です。5度目の優勝、キーになる区間は5区。ライバルチームはゼッケン5番の東海大学。私たちはアチチアチと燃えております。郷ひろみさんじゃないですが、名付けましてゴーゴー大作戦です」

 このような軽さに眉をひそめる人もいる。負けた今、「それ見たことか」と、ここぞとばかり原監督を批判する人もいるが、そんな人や批判こそ笑止千万、本末転倒と理解すべきだろう。

 原監督はこれまでも、2015年「ワクワク大作戦」、2016年「ハッピー大作戦」、2017年「サンキュー大作戦」、2018「ハーモニー大作戦」、従来の大学スポーツの常識では考えられない突飛なキャッチフレーズで箱根駅伝を制して来た。昨年の全日本大学駅伝(出雲)では「メラメラ大作戦」を発動し、優勝した。

 このような冗句に明るさを込めて、辛らつに現在の常識的なスポーツ指導のあり方を批判し、身をもって改革を実践している。不埒にも見える冗句に目くじらを立てる者たちこそが古臭い勝利至上主義に浸かり、「監督の厳しい指導こそが選手を育てる」と思い込んで変わらない困った指導者やスポーツファンではないか。

 入学する高校生を選ぶとき、原監督が重視するのは「明るさ」「コミュニケーション力」だという。いくら持ちタイムが良くても、「青山学院の駅伝チーム」の雰囲気に合わない選手、暗い選手、自己表現ができない選手は選ばない。一般企業の採用であればごく当然の選考基準かもしれないが、スポーツにおいてはなかなか徹底できない現実がある。たとえ学習能力に疑問があってもホームランを連発する強打者なら採りたいし、素行に問題があるとわかっていても140キロを超える快速球の持ち主なら目をつぶって勧誘するチームは野球界にはたくさんある。プロ球界にもある。