小林信也
元横綱・白鵬が「豊田章男さんは友人」と明かした深いワケ…静かな会見の裏で燃える野望
6月9日に行われた元横綱・白鵬翔氏(以下、白鵬)の記者会見は「あまり衝撃のない内容」で、拍子抜けだった。43分という短い会見で語られた内容だけでは、白鵬の新事業の全貌は判断できない。白鵬が円満に相撲協会を辞めた裏の思惑とは?

「波乱」が予想された日本ボクシング連盟の総会が去る6月26日、さほど激しい議論にならず、無風で幕を閉じた。体制派と改革派(地方連盟)の争いは、票数の上では互角が予想されていたが、総会直前に改革派で翻意が相次ぎ、総会自体は「無風」のまま進み、体制派の思惑通りの結果となった。改革派への聞き取りや体制派(会長・専務理事)への取材を通して見えてきたのは、政治力が物を言うボクシング連盟の実態だった。「無風」に終わった総会の舞台裏をお届けする。

高校野球「春のセンバツ」の選考基準を示す「ガイドライン」が7月12日に公表された。今春、秋の東海大会で準優勝している聖隷クリストファー(静岡)が選ばれず、大きな議論となった。それを受けての「改善」だが、一読して「何も変わっていない、何も変えようとしていない」と感じざるを得なかった。このガイドラインの問題点を指摘すると共に、センバツの役割を考える。

陸上の世界選手権男子110メートル障害の決勝で、アメリカの選手がフライングで失格になった。ルール上、常人を超える反応速度を持つ天才スターターが失格になってしまう。なぜなのだろうか?

フェンシング・エペ日本代表合宿が「当初の予定と異なるレジャー中心の合宿だった」と週刊文春に報じられ、他のメディアも追随してこれを非難した。しかし、メディアも世論も、問題の本質を見逃しているのではないだろうか?

日大の学長選挙では、元総長の酒井健夫氏が選ばれ、理事長には作家で日大芸術学部出身の林真理子氏が決まった。この「二重構造」をどう読み解けばいいのか、日大内部でどんな力の渦が作用しているのか、現状を知るべく取材を進めた。

日本ボクシング連盟・山根明前会長の「独裁体制」とずさんな運営状況が内部告発され、国民的関心事となったのは2018年夏。山根前会長辞任の後を受けて内田貞信会長が就任、新体制になって3年半が過ぎた。この間、「日本ボクシング連盟は健全化した」との報道がある一方で、筆者の元には連日のように、現場の指導者たちから「新体制の横暴が過ぎる。これなら山根会長の方ほうがよかった」とまで指摘する悲痛な叫びが届いていの声が上がる。一体、何が起こっているのか。不和の原因は何なのか? 内田貞信会長と仲間達也専務理事に直接インタビューを求め、現状と背景を確かめた。

今年4月、ボクシングのWBA世界王者でロンドン五輪金メダリストの村田諒太選手がゲンナジー・ゴロフキン選手と王座統一戦を行い、壮絶な戦いを繰り広げた。今回、村田選手のメンタルトレーニングを担当した田中ウルヴェ京氏(ソウル五輪シンクロ・デュエットで銅メダル、現在はスポーツ心理学者)にインタビューを行い、メンタルトレーニングの目的や成果について詳しく聞いた。

北京五輪のスキージャンプ混合団体で、あまりにも無情な現実が日本チームを奈落の底に突き落とした。しかし、筆者はこの出来事が単なる敗北・悲劇ではないと考えている。その理由を解説しよう。

2月10日からカーリング女子の一次リーグが始まる。前回の平昌五輪では、日本は4位で決勝トーナメントに進出し、史上初の銅メダルを獲得した。前回大会に続き日本代表となったロコ・ソラーレの選手たちは「4年前の私たちより、どん底からはい上がる力が付いてきた」と口にする。チームが手応えを感じている理由を探った。

春のセンバツ高校野球の選考が物議を醸している。選考委員会の説明も不可解で、納得を得られるものではなかった。過去にも、選ばれるべき順位の学校が見送られたことがあり、中には訴訟に発展したものもあった。強豪校が選考漏れになる背景を探る。

テニスの全豪オープンに出場しようとした前回王者のジョコビッチ選手が、ワクチンを2回接種していないことを理由に入国を拒否された。オーストラリア政府はなぜこのような対応をとったのだろうか。

北京冬季五輪で「金メダルに最も近い選手」の一人が、スキージャンプの小林陵侑だ。小林は、2018年の平昌五輪で代表に選ばれると、その後目を見張る躍進を遂げた。その訳を「レジェンド」葛西紀明に聞いた。

北京五輪を間近に控え、各国で「外交ボイコット」の動きが出ている。筆者はこれを、2つの理由から詭弁(きべん)かつ危険であると考えている。その理由を説明しよう。

2022年の箱根駅伝は、堅実な走りを見せた青山学院大が総合優勝を果たした。今後、「青学一強」を打ち破るのはどの大学だろうか。

日本シリーズはかつてほど盛り上がらなくなり、他の競技でも、五輪以降スポーツ振興財源が乏しくなってきている。そんななか注目されているのが、アメリカの一部の23州やオーストラリアなどで合法化されている「スポーツ・ベッティング」(スポーツ賭博)だ。ミクシィの木村社長によると、スポーツ・ベッティング導入によりスポーツ振興の財源が確保できる上、利用者がのめり込みすぎない仕組みになっているため、導入による恩恵は大きいという。スポーツ・ベッティングの実態を探った。

今季のプロ野球は、ヤクルト、オリックスが優勝を飾った。セパ共に2年連続最下位だったチームだ。一方、豊富な資金力で高年俸の有名選手をそろえた巨人、ソフトバンクは早々に優勝争いから脱落した。「下剋上」の要因を、各球団の「コスト・パフォーマンス」の観点から分析した。

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大学のブランド力向上のためスポーツに注力する大学は多い。日東駒専・産近甲龍などの中堅私立大学でもスポーツは盛んだ。だが、実際にスポーツはどの程度大学のイメージ向上に寄与するのか。大学のイメージの壁を打破する鍵となり得るのか?各メディアで活躍中のスポーツライター、小林信也氏が中堅私大における“大学スポーツの価値”に迫る。

「オリンピックは私の生きる土台」と語る橋本聖子・東京五輪組織委員会会長。幼少時から五輪を目指したが、腎臓病や過度のストレスによる呼吸器の問題に苦しみながらの競技生活を経て五輪に出場し、銅メダルを獲得した経緯があるからだ。自身の経験から、「病」に打ち勝つ重要性と共に、五輪やスポーツの意義を通じてあるべき社会の姿を語る。

新型コロナウイルスの感染が続く中、東京オリンピック・パラリンピックの開催準備が続くことに対して批判がある。過去7回の五輪に出場したオリンピアンでもある五輪組織委員会の橋本聖子会長はインタビューで、万全な感染対策を敷いた上で、困難を乗り越えて開催を目指す意義を強調した。
