徐々に認知されてきた注意欠陥多動性障害(ADHD)。ただ、情報インフレ気味なので就学時期を目前に、不安を抱えているご両親も多いだろう。
先日、米ハーバード大学の研究グループから「早生まれの児童は、ADHDと診断される確率が高い」という研究結果が報告された。
研究者らは、2007~09年に生まれた小児40万7846人を対象に、9月生まれ(日本では4月生まれに相当)と8月生まれ(同3月生まれ)の児童のADHD診断率を比較。その後の治療率も比較するため、15年まで追跡調査を行っている。
その結果、8月生まれ──つまり早生まれの子どもの7歳時点での診断率は、丸1年前に生まれた9月生まれ(遅生まれ)の子どもと比較して、1.34倍高いことが判明した。治療率でも同様の傾向が認められている。