米連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長は10日、インフレ率が抑えられているため、利上げにあたり忍耐強く判断することが可能だとの認識を示した。先週の質疑応答で示した見解をおおむね踏襲した形だ。パウエル氏はワシントンのエコノミッククラブでデービッド・ルーベンスタイン会長のインタビューに応じ、「われわれは慎重かつ柔軟に、成り行きを見極めることができる状況にある」と語った。ルーベンスタイン氏は米投資ファンド大手カーライル・グループの共同創業者。パウエル氏は1997年から2005年までカーライルに在籍していた。FRB当局者は、特に海外動向や市況が経済により大きな打撃を及ぼしているとみられる場合、向こう数カ月の利上げを見送る可能性を検討している。