ネット裁定残高は先物買いが活発な局面では先物が割高になって増加し、相場の下落時は反対の動きとなり、通常は5~20億株程度で推移します。現状は海外投資家の高水準の先物売りによって下限の目安と言われる5億株を下回り、12月21日には▲0.1億株とマイナスになりました。

 空売り比率は、一般に40%を超えると高水準とされます。12月3日から1月8日まで空売り比率40%超が22日間継続中で、将来の買い戻しをもたらす空売りが蓄積しています。

 このように先物や空売りの買い戻しによる反発へのエネルギーは過去最高に近い水準まで蓄積されていると考えられます。前述の通り、様々なマイナス材料が晴れるには時間を要すると見られるため、本格的な上昇トレンドとなるかは未知数ですが、『需給・テクニカル指標』から見ると少なくとも値幅を伴ったテクニカルな反発は期待できると見られます。

今年の相場の格言は『亥固まる』
過去5回の平均上昇率は約16%

 最後に、今年の株式市場の格言について触れます。亥年である今年の相場の格言は「亥固まる」です。言葉の意味からはボックス圏でもみあう相場がイメージされますが、過去を振り返ると、1950年以降で日経平均株価は、過去5回の亥年のうち上昇した年が4回ありました。過去5回の亥年の平均上昇率は約16%で、堅調な相場だったと見ることができます。

 元号が変わり、新しい時代の幕開けとなる今年の株式相場は「亥固まる」の格言通り、下値を固め、底堅い展開となるのでしょうか。期待感をもって臨みたいと思います。

(三井住友アセットマネジメント 調査部長 渡辺英茂)