アップルはささいだが抜本的な戦略変更に乗り出している。壁に囲まれた庭の固い守りに風穴を開けつつある。アップルは長年、主にソフトウエアやサービスを同社のハードウエア上でしか利用できないようにすることで特別感を演出し、その高い価格を正当化してきた。だがラスベガスで開催中の国際家電見本市「CES」で、これまでとは何か違うことを試そうとしていることがうかがえた。サムスン電子は7日、アップルのコンテンツ配信ソフトウエア「iTunes(アイチューンズ)」が同社のスマートテレビでも利用できるようになると発表した。さらに、「iPhone(アイフォーン)」などのアップルの端末からスマートTVに直接コンテンツを出力できる「AirPlay(エアプレー)2」にも対応すると明らかにした。さらにLGエレクトロニクスやビジオ、ソニーなどの他のTVメーカーもエアプレーへのサポートを相次ぎ発表した。