「自分は大丈夫だ」と思っていても、ゲームの課金システムに陥ってしまうことがある
「自分は大丈夫だ」と思っていても、ゲームの課金システムに陥ってしまうことがある(写真はイメージです) Photo:PIXTA

ソーシャルゲームにおける課金システムの恐ろしさは、これまでもさまざまに語られてきた。課金にハマってしまったことのない人は、「なぜいい大人が、そんなものにハマるのか」と思うかもしれない。ハマる本人もわかっているのだ、引き返せない道だと。これは、課金はしないと決めていた男性が、ガチャにハマるまでの記録である。(取材・文/フリーライター 武藤弘樹)

近年盛り上がりを見せるソシャゲ
最強集金システムの“ガチャ”

 昨年6月に発売された『ファミ通ゲーム白書2018』によると、2017年はPCゲーム、及びスマホ向けゲームの躍進が目覚ましかったそうである。

 近年ではNintendo SwitchやPlayStation4に代表される家庭用ゲーム機において、ユーザーがあるソフトを遊ぶ場合、まずソフトを買うところで費用がかかる。ソフトによっては追加要素を購入することでさらに深くそのソフトを遊ぶこともできるが、基本的にソフトを買う時点の初期投資が済めばそのゲームを最後まで遊び尽すことができる。これがファミコンの時代から脈々と受け継がれてきた「ゲームにかかるお金」のスタイルであった。

 しかしいわゆるソシャゲはまったく別の集金システムを持っている。ソシャゲとはソーシャルゲームの略称で、SNSの要素を持ったオンラインゲームがこう呼ばれる。ソシャゲはスマホなどを使って気軽に遊べるものであるが、多くの場合課金要素を備えている。

 例えば課金しないで取り組むと1時間かかるはずの工程が、500円払うと10秒で済ませられるようになる。

 それなりの社会問題となっている課金によるガチャもソシャゲ特有のものである。ガチャとは「1回500円」といった有料くじで、引くとキャラやアイテムが手に入る。引き当てるものはランダムに決定されるが、貴重なものほど引ける確率が低い。お目当てが出るまでくじを引きまくり生活を破綻させてしまうユーザーもいて、彼らの重度な課金行為を言い表す“廃課金”なる言葉も界隈に浸透している。