中国での自動車市場の落ち込みは各国の経済にも影響する?
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世界最大の自動車市場
中国で販売台数が落ち込む

 世界最大の自動車市場である中国で、販売台数が予想以上に落ちこんでいる。2018年、中国における新車販売台数は昨年に比べて2.8%少ない2808万600台となった。自動車産業は、わが国をはじめ主要国にとって“虎の子”の産業である。それだけに、中国自動車市場の苦戦は各国経済に大きく影響する。

 重要なポイントは、足元で中国経済が予想以上のペースで減速し、個人消費が落ち込み始めたことだ。これまで中国政府は景気が減速の兆候を示すたびに、公共事業などの景気対策を進め景気を下支えしてきた。今回も習近平政権は景気対策を打つと明言している。

 具体的に2017年末まで中国政府は、排気量が1600ccまでの小型車の取得税率を7.5%に抑え、新車販売の下支えに努めた。そうした政策の効果もあり、中国の自動車市場は拡大の一途をたどってきた。

 ところが、2018年からは小型車取得税率が10%に戻り、需要の反動減を招いた。その上、米中貿易戦争が中国経済の下方リスクを一段と高め、新車販売の減少に拍車をかけている。

 中国政府は、大気汚染対策のためにEV(電気自動車)の普及を重視している。今後、農村へのEV普及促進策、減税の実施、あるいは自動車業界への補助金給付など、自動車販売の回復に向けたさまざまな政策が打たれる可能性は十分にあるだろう。そうした政策が進むと、中国の自動車市場は一気にEV主体になる可能性がある。