小室さん声明の
致命的な3つのミス

 それが一体どういうものかをご理解いただくために、小室さんの声明を例に説明しよう。言い出したらきりがないほど問題のある声明文ではあるのだが、その中でも、元婚約者の方をカチンとさせて、世間をさらにモヤモヤさせたということで言えば、致命的なミスは以下の3点だろう。

(1)メディアに切り取られる「傲慢な表現」を用いてしまった
(2)断定的なもの言いで、暗に対立相手を「嘘つき」と攻撃してしまった
(3)社会通念上、まずあってしかるべきの「感情」がない

 (1)に関しては、声明文を伝えるさまざまなメディアで「タイトル」に用いられているのでお分かりだろう。そう、「解決済み」という表現である。

 元婚約者は「返してほしい」と訴えているのだから、誰の目にも「解決済み」ではないのは明らかだ。にもかかわらず、小室さんは「解決済み」という表現を2度繰り返している。もしちゃんとした広報のプロが小室さんの側にいれば、このようなことをさせなかったはずだ。

 法律家的には「解決済み」というのは、問題が終わったものであることを強く示す最適な表現だが、リスクコミュニケーションの世界ではNGワードである。単語だけが切り取られて、傲慢な印象を与えてしまうからだ。

 分かりやすいのが、ちょっと前に「文春砲」で壮絶DVや金銭トラブルをすっぱ抜かれて、芸能界引退したアイドルグループ「純烈」の元メンバーである。彼は文春記者に直撃された時、イラつきながら「解決済み」だと吠え、自身のブログにもそう綴った。

 その後、それらが嘘であることがバレて謝罪会見となった時、元メンバーは報道陣から、なぜあの時はこのような傲慢なもの言いをしたのかと厳しく追及されている。

 つまり、トラブルの渦中で「解決済み」という表現を用いることは、疑惑を唱える相手に敵意をむき出しにして挑発し、マスコミ相手にもファイティングポーズをとることと同じなのだ。