まずは、安心して話せる「相談の場」それも「キャリア相談に行く場」と称することで、社員が周囲を気にせずに、気軽に訪問できる場になることが求められます。

 自分一人で抱え込まず、「相談すること」が良いことだと上司を含めて社員が感じること、経営や人事もそう感じて発信するようになること、これによって会社の文化は変わります。

「社員の問題を解決してあげる」
という語りかけはしない

【3.問題解決機能】

 安心して話せる「相談の場」では、「社員の問題を解決してあげる」という語りかけはするべきではありません。

「相談の場」を標榜していても、どこまで話して良いのか、誰かを傷つけないか、自分の将来のキャリアにマイナスにならないかと、社員は不安を感じるものです。

 また、いわゆる「困った社員」が目の前にいる上司は、「なんとか対応策を考え、対処してほしい」と頼る姿勢になりがちです。

 しかしながら、そのような姿勢では問題の本質は見えませんし、本当の意味での解決にはつながりません。時には、問題の真因が、上司の言葉や態度であることもあるからです。

 しっかりと関係者から話を聴き、それぞれが自ら考えて行動するようになり、あとあと依存されるのではなく、関係者が二度と同じ問題が起きないよう、どうしたらいいかまで考えるようになることで、問題は1つ1つ解決します。そのきっかけ作りになることこそキャリアコンサルティングの目標になります。

 社員が相談に来た時、何か問題が起こっているらしいという先入観なしに、さまざまな角度から話をしてもらっているうちに、その社員の心の中で、自らの捉え方の問題だと気づき、今後の処し方の話にまでいたり、結果的に「問題解決」となることもあります。

 そこから、以下に説明する「連携機能」や「提案機能」などで「個」の問題から、「組織」全体の問題という見方になり、これも解決への糸口になることもあります。