米アップルが29日に発表する決算でクリアすべき水準は信じられないほど低く見えるかもしれない。だが実際はそうではない。確かに、期待値はかなり引き下げられてきた。アップルが初めてiPhone(アイフォーン)事業が不振に陥っているということを明かした11月の決算発表以来、同社の時価総額は30%も縮小し、世界第1位の座から転落した。この3カ月間のアップル株のパフォーマンスは、25日の急上昇を含めてもS&P500種指数のハイテク株で最も低かった。とはいえ、10-12月期(第1四半期)決算への期待値が下がっていることで投資家は楽観し過ぎるべきではない。中国やその他の地域の景気が改善されていないということを踏まえると、3月末までの第2四半期の見通しにも依然として大きな疑問符が付く。アップルの収益の大半を占めているiPhoneの需要が改善しているという証拠もない。アナリストは現在、同社の1-3月期の売上高を前年同期比3%減と予想している。アップルが今月初めに明らかにした10-12月期の見通しは前年同期比5%減だった。