今、中古マンションに熱い視線が注がれています。新築マンションの価格が高騰し過ぎて、手に届きにくくなっていることから、消費者の目がにわかに中古物件に向いているからです。1月16日に『マイホームは価値ある中古マンションを買いなさい!』(ダイヤモンド社)を上梓した著者の日下部理絵さんは、これまでに1000棟以上の物件を見てきたマンション管理のプロフェッショナル。日下部さんいわく、中古マンションは「値下がりしにくい価値ある物件」を選ぶのが賢い選択とのこと。では、どんな物件を選ぶのがいいのか? そのポイントをわかりやすく解説します。
マンションの購入に際して、
あなたはどんな条件を重視しているでしょうか?
たくさんある条件の中でも、いちばん多いのが「南向き」かどうかという日照の問題です。
昔から日本人は、大きな開口部のある家に慣れ親しみ、南向き信仰があるといわれています。それは多くの一戸建て住宅が、木の柱や梁などの軸材が直行する「木造在来工法」で建てられているためです。この工法だと、窓などの開口部を大きくとることができるからです。
また、布団や洗濯物を外で干す習慣などが、主な理由ともいわれています。そのため、潜在的に「南向きが望ましい」という意識が刷り込まれているのです。
このように南向きは多くの人に人気があるため、それに応じて価格も高くなります。
しかし、本当に南向きが良いのでしょうか?
他の向きも含め、それぞれの向きのメリットデメリットを見ていきましょう。