会社の決算数値は、いうまでもなく社員たちが一所懸命に働いた結果であるが、トヨタなどのグローバルな企業になると、別の要素、すなわち会社を取り巻くさまざまな環境変化によって大きく変動する。

 為替レートなどはその最たるもので、社員一人ひとりがジタバタしてもどうにかなるものではない。

 その点、「能率向上」と「原価低減」は、自分の仕事の中で上げられる数字である。問題意識を持たずに何もカイゼンすることがなかったら、本人の実績も周りの評価も間違いなく落ちてしまう。

 個々人の仕事を左右するのは、あくまでこの2つのキーワードに集約されるカイゼンなのである。

 この目標については、現場だろうが、間接部門だろうが、トヨタの社員はみんな納得して自分のものにしている。

 能率向上や原価低減の中身は、人によって異なるが、それは、それぞれの社員が自発的に決めて実行するからである。