それまで和梨を
使ったことがなかった！

タサン志麻 タサン志麻
大阪あべの・辻調理師専門学校、同グループ・フランス校を卒業し、ミシュランの三ツ星レストラン（ジョルジュ・ブラン）での研修を修了。その後、日本の有名フランス料理店等で15年働く。2015年にフリーランスの家政婦として独立。「予約が取れない伝説の家政婦」と呼ばれるようになる。2017年2月、『沸騰ワード10』（日本テレビ系）で一躍話題となり、2018年5月、NHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』でその仕事ぶりが放映され、クール最高視聴率を記録。現在も家庭に出向き、冷蔵庫にある食材で家族構成や好みにきめこまかく応じた料理に腕をふるうほか、「つくりおきマイスター養成講座」の講師や料理教室、食品メーカーのレシピ開発などでも活動。フランス人の夫と子どもと3人で暮らす。著書に、第5回「料理レシピ本大賞in Japan 2018」料理部門で「入賞」した処女作『志麻さんのプレミアムな作りおき』などがある。
【タサン志麻HP】
https://shima.themedia.jp/

そうはいうものの、私自身、
洋梨を使うことはあっても、
それまで和梨を使ったことがなかったので、
初めは試行錯誤を繰り返しながら、
メニューを考えました。

和梨のシャキシャキとした歯ごたえや、
みずみずしさを活かすにはどうしたらいいか、
とても悩みました。

そうしてうちに、
リング状に切った梨に豚肉を巻いてフライにした
「梨リングフライ」が完成しました。

豚肉の味と、梨のジューシーさ、触感、ほどよい甘みがマッチして、
野菜では出せない梨ならではの味に仕上がりました。

ふるさと祭り当日は、晴天に恵まれ、
たくさんの人が集まりました。

特設ステージの上で、何人かに試食をしてもらい、
感想を聞くことができました。

食は土地、そして人と結びついているものなので、
こうして各地の特産品や、それに関わるたくさんの人たちと
一緒にお仕事をする機会をいただけてとても嬉しいです。

『厨房から台所へ――志麻さんの思い出レシピ31』には「梨リングフライ」のつくり方とコツが掲載されています。

具体的な全レシピの写真は、第1回連載をご覧いただければと思います。