NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」など、テレビで話題沸騰の「伝説の家政婦」志麻さん。
あの志麻さんが、初めて書きおろした料理エッセイレシピ本、『厨房から台所へ――志麻さんの思い出レシピ31』が発売たちまち話題沸騰中だという。
レシピの背景にある波乱万丈のエピソードとともに、調理のコツも凝縮。ふだん家で食べたことのない「フランスのママン直伝のキッシュ」「梨リングフライ」「龍馬チョコレート」は絶品。さらに、「母の手づくり餃子」「おばあちゃんのお煮しめ」「けんちょう(山口の郷土料理)」のなつかしの味から、「ゆで鶏のシュープレームソース」「豚肉のソテーシャルキュティエールソース」「子羊のナヴァラン」「ローストチキン」などのフランス家庭料理、「フォンダンショコラ」「カトリーヌ先生のそば粉のクレープ」などのデザート、1歳の息子お気に入りの「鶏手羽元のポトフ」まで、実に多彩なレシピがあるという。
「3時間で15品」など、これまでのイメージとはまったく違う志麻さんが、あなたの前に突如、出現するかもしれない。
本日、「読売新聞」に新刊が掲載された志麻さんに、みずから発明した「梨リングフライ」のエピソードを語ってもらおう。(撮影・三木麻奈、構成・寺田庸二)。
千葉県白井市の
特産物を使ったレシピ開発
もともとはレストランで料理をつくっていた私ですが、
今ではたくさんの人との出会いのおかげで、
お仕事の幅が広がってきました。
処女作『志麻さんのプレミアムな作りおき』の出版以降、
テレビやラジオの出演、レシピ開発や料理教室など、
さまざまな機会をいただくことになりました。
その中でも、千葉県白井市の特産物である梨と、
自然薯を使ったレシピ開発は、
私にとって初めての挑戦でしたので、
とても思い出深い経験となりました。
2017年の「白井市ふるさと祭り」のイベントで
披露するはずだったにもかかわらず、
台風の影響で中止となり、
翌年にまた呼んでいただけることになりました。
梨などのフルーツを使って料理をつくるというのは、
難しいと思われがちですが、
意外にもフランス料理では、
フルーツと料理の組み合わせはよくあります。
料理の味の要素である
甘味や酸味をフルーツで代用するのです。