適正な資格管理をすることで
外国人だけでなく日本人の不正も防ぐ

 外国人に限らず、医療保険の不正や悪用は許されるものではない。では具体的にどのような対策法があるのだろうか。堀氏は、以下のように提案する。

「正直、おそらくこれまで入管、市町村レベルでは、不正や悪用があるとは想定していなかったのだと思います。すでに、国も対策に乗り出したところですが、本人確認、被扶養者の認定の確認、資格取得・喪失の確認など、もろもろの厳正なチェックが必要です。2020年度にマイナンバーカードによるオンライン資格確認の運用開始が見込まれていますが、オンラインで保険証の取得資格確認が容易になります。適正な資格管理は、日本人による不正や悪用を未然に防ぐことにもつながります」

 堀氏は、ごく一部の不正や悪用が、全て外国人のせいであるかのように喧伝され、排斥運動につながってしまうのは本末転倒であり、それは一番警戒しなければならないことだと指摘する。

 現在はまだ小さな問題かもしれないが、将来的にはさらに大きな火種になる可能性も否定できない。今のうちにグローバル化に対応した医療保険制度の負担と給付の両面について、整備することが国に求められるだろう。