現在、在庫管理システムなどを含むRFIDの市場規模は、国内で約4000億円。だが、世界的にIoT(物やサービスがインターネットに常時接続される状態)化が進む中では、今後は倍々のペースで成長すると目されている。

 日本の経済産業省も、04~06年の国家プロジェクトは頓挫したが、17年になってICタグの旗振り役を再開した。25年までにコンビニの全ての商品に年間1000億枚のタグを付けられれば、1枚当たりの単価が下がり、世界での競争優位性が増すとの青写真を描く。

 もっとも、連結売上高8350億円(17年度)の帝人では、新規事業は売上高100億円が目安だ。チームは40人に増えた。平野は「20年までに売上高20億円」と自重気味に語るが、近々に100億円を超えるつもりなのだ。彼の目には、その意志が色濃く出ている。(敬称略)

(「週刊ダイヤモンド」編集部 池冨 仁)

【開発メモ】システム全体で勝負
 10月16日、CEATEC JAPAN 2018の会場で、多くの来場者の注目を集めたローソンの“リアルタイム在庫管理システム”は、帝人の「レコピック」というパッケージ・システムが陰で支えている。陳列棚の床面に薄い板状のアンテナを設置し、通信ネットワークを通じて、どのような商品が、いつ、どれだけ手に取られたのか、戻されたのかなどの生情報(顧客行動)をリアルタイムで把握できる。
 棚の大きさや材質に合わせ、カスタマイズできる点が顧客の支持を集める。

写真提供:帝人 スマートセンシング事業推進班