書き間違いは、2つある。

 ひとつ目は、花子さんが保険会社から支払いを受けた「がん診断給付金」の100万円は、差し引かなくてもよい。意外に思うかもしれないが、がん診断給付金は「がんの確定診断がされたことにより支払われる」ものであり、入院や手術の医療費等の補てんとして給付されるものではない。

 このため、明細書の(5)の「生命保険や社会保険などで補てんされる金額」には入れなくてもよいのである。これは複数の税務署に確認して得た回答だ。

 ちなみに、悪性がん、急性心筋梗塞、脳卒中で要件を満たしたときに一時金で支払われる「3大疾病保険金(特定疾病保険金)」も同様の扱いで、医療費から差し引かなくてもよい。

 2つ目の間違いは、入院・手術給付金として30万円を差し引いている点。花子さんの支払った医療費は10万円なので、補てんされる金額は30万円ではなく、10万円と記入するのである。

 明細書の(5)の欄をよく読むと、「(4)のうち生命保険や社会保険などで補てんされる金額」と書いてある。「(4)の支払った医療費のうち」、つまり、(5)に書くべき金額は(4)の金額が上限になるということだ。

 入院・手術給付金は30万円受け取ったかもしれないが、支払った医療費が10万円なら、補てんされた金額は10万円と書けばいい。