応用編も見てみよう。仮に花子さんが退院後、通院で抗がん剤治療と放射線治療を受け、通院での治療費がトータル30万円かかったとする。花子さんが加入しているがん保険は、通院給付金がない。この場合、花子さんのがん治療の治療費は、1行で書くべきか、複数行で書くべきか。

本連載の筆者、深田晶恵さんの新刊『住宅ローンはこうして借りなさい 改訂7版』が好評発売中。累計14万部突破、改訂が続くベストセラーの第7版で、マイナス金利や銀行間の競争激化で多様化している住宅ローン、自分にとって本当におトクな商品の選び方がわかります。さらに将来も安心できるローンの組み方、さらに共働きの家計の考え方、借り換え方法も!読者限定で「お役立ちシート」がダウンロードできるサービス付き。定価1400円+税

 答えは、治療ごとに行を変えて書く。1行でまとめてしまうと、「支払った医療費の額」は、入院・手術の10万円+抗がん剤と放射線治療30万円で40万円となる。

 そうなると、補てんされる金額の上限は40万円となるので、(5)には入院・手術給付金をして受け取った30万円と記入することになり、控除対象は差し引き10万円だ。

 しかし、花子さんは通院で受けた抗がん剤と放射線の治療費を補てんする給付金をがん保険からまったく受けていない。通院の分を入院・手術と行を分けて書くと、通院での医療費負担30万円がまるまる医療費控除の対象となる。

 すでに申告を済ませてしまった人で、記入間違いに気がついたなら、やり直しも可能。「更正の請求」といって、確定申告の訂正をすることができるのだ。原則、確定申告の期限から5年以内である。過去の申告書控えを確認してみよう。

(株式会社生活設計塾クルー ファイナンシャルプランナー 深田晶恵)