支持率低下で
「部分的」な見直し

 一時期には80%近くあった大統領の支持率は、昨年11月には50%を下回るようになった。自営業者に続き、就職難にあえぐ青年層の間で政権離れが進んだ。

 北朝鮮の非核化が進展しないうえ、経済環境が期待した程改善していないことが背景にある。

 さらに最近では、景気の先行きに対する懸念が強まり始めた。

 昨年の韓国の実質GDP成長率(速報値)は、投資の落ち込みで2017年の3.1%を下回る2.7%になり、今年は投資回復の遅れと輸出の減速によって、さらに2%台前半に低下すると予想される。

 輸出額(通関ベース)は昨年12月、今年1月と前年水準を下回った。中でも対中輸出額は昨年11月以降前年割れとなり、半導体の輸出額が12月に前年同月比8.3%減、今年1月に同23.3%減と急減している。

 近年、半導体は輸出と設備投資を引っ張ってきただけに、減速が続いた場合の影響は大きい。

 米中貿易摩擦で、中国では昨年12月の輸出額が前年割れとなったが、韓国の中国向け輸出の多くは中間財であるため、中国で輸出減速に伴い生産が鈍化すれば、その影響を強く受けることになる。

 実際、2000年代以降の中国の輸出額と韓国の対中輸出額はほぼ連動している(図表3)。

 さらに、中国が「中国製造2025」にもとづき、国内で生産する半導体の割合を2020年に40%へ引き上げる目標を立てて、今年から量産化を開始するのも、韓国にとっては脅威である。

 中国の急速なキャッチアップを考えれば、革新成長に政策の重点をシフトすべきなのだが、カーシェアリングサービスやフィンテック事業などは国内の規制によって、また労働市場改革や生産性向上は労働組合の抵抗で前進できていない。