――筆者のロバート・ゼーリック氏は世界銀行の元総裁、米通商代表部(USTR)の元代表、元米国務副長官 ***  金正恩北朝鮮労働党委員長に対するドナルド・トランプ米大統領のアプローチは、「炎と怒り」による脅しから、親愛の情を示す書簡の交換まで多岐にわたってきた。最も新しい手法は「ビュッフェ外交」。つまり、金氏に友好的な対応のメニューを提示し、好きなものを選ばせるというものだ。しかし今週ベトナムで金氏と会談する際には、トランプ氏はインセンティブとディスインセンティブ(行為を抑制する手段)を実用的に組み合わせた一貫した枠組みを提示すべきである。