とはいえ、これから稼働する次期システムについて現段階で減損処理せざるを得ないという事情に加え、本来ならば、「佐藤康博前社長の時代に処理すべきだった」(関係者)はずの事柄でもあり、新社長発足後に巨額損失を計上するというのは、長らくみずほが抱える脆弱さを象徴しているかにも見える。

 ましてや、純利益ベースの今期業績予想を比較すると、三菱UFJFGは9500億円、三井住友FGが7000億円なのに対し、今回の下方修正によってみずほFGは800億円と、逆の意味で“桁違い”となる。

 しかも、メガの次に位置する大手都市銀行グループのりそなホールディングスの純利益が2000億円、横浜銀行を含む大手地方銀行グループのコンコルディアFGが同600億円で、いかに一過性のこととはいえ、お寒い限りだ。

「興銀らしさ」の表れである市場部門の凋落

 こうしたソフトウェア関連の減損処理以外のマイナス要因としては、店舗網の再構築に絡んで約400億円、外国債券の含み損処理など市場部門関連で約1800億円の損失を計上するという。

 米国の利上げやそれに伴う株式相場の乱高下で、今期はどの銀行でも市場部門が苦戦。中でもみずほFGは、第3四半期(10~12月)決算時点で外債を主因とした約2800億円の含み損を抱えているが、今回その実現損として約1500億円のマイナス要因となっている。

 実はこの市場部門は、「伝統的にみずほFGの収益に占める割合が多かった」(みずほFG幹部)のだ。その背景にあるのが、みずほの前身であり、長期信用銀行の一角として産業成長を支えた日本興業銀行(興銀)のビジネスモデルである。