カジノをきっかけにギャンブルとしての側面がピックアップされつつ、一方で競馬自体のイメージが変化していると感じることも多い。では、長い間競馬を見てきたファンは、実際にどう感じているのだろうか。ということで、競馬キャリア20年近い人たちの声から、その変化を追ってみた。

カップルのデートにも
様変わりした競馬場

 昔に比べて、競馬の雰囲気は変わったのだろうか。まずは競馬場での様子について、ファンからはこんな声が聞こえた。

「確実に競馬場の雰囲気は変わった。JRAの競馬場に行くと、とにかく若い人、それも女性やカップルが格段に増えた。こちらからすれば、カップルで競馬場に来て楽しいのかな?と不思議だけど(笑)。20年前くらいから少しずつ多くなり始めたけど、それ以前の時代はあまり見なかった」(40代男性・製造)

「昔は本当にギャンブルをしたい人が集まる場だったけど、最近は違う。例えばJRAの東京競馬場は、建物もきれいになって、飲食店が入ったり、子ども向けの遊び場ができたり、競馬を見なくても1日遊べる場所になった。だからファミリーも多いし、父親だけ競馬をしていて、家族は別の場所で遊んでいることも多い」(50代男性・保険)

 2000年以前、あるいはもっと前と今を比べて、競馬ファンが“様変わり”を実感しているのが、競馬場の雰囲気である。確かに筆者も競馬場によく足を運ぶが、年々若者や子ども連れは多くなっている。「ギャンブルの場に子どもや恋人を連れて行くのは…」という時代もかつてはあったかもしれないが、今はかなりそういった雰囲気が薄らいだ気がする。

 それらをバックアップしたのが、競馬場という施設自体の変化だ。上述の東京競馬場は最たるもので、ここは日本ダービーなどが行われる国内最大級の競馬場。純粋に施設のきれいさは文句がなく、子どもたちが遊べるイベント、あるいはグルメイベントなども数多く開催。明らかにギャンブルだけの場ではなくなっている。イメージを変えていきたいJRAの意思も確実にあるのだろう。

 ただし、これらの話がすべての競馬場に当てはまるかというと、そうでもないようだ。

「東京競馬場やJRAのいくつかの競馬場は確かにきれいだし、客層も若者や女性が増えた。でも、地方競馬の競馬場なんかは、ある意味で昔の雰囲気や客層のままともいえる。平日の昼間にやっている地方競馬は、なんというか“鉄火場”の雰囲気を感じる」(50代男性・営業)