麻雀のプロスポーツ化とゼロギャンブル宣言を掲げて創設された麻雀のプロリーグ「Mリーグ」。開幕から3ヵ月がたったが、その反響はどうなのか?一般には「麻雀はギャンブル」というイメージがまだ根強くあり、参加人口も減りつつあるといわれる今、いかにしてファンを獲得していくつもりなのか?麻雀業界の現状と今後の見通しをMリーグ機構に聞いた。(フリーライター 岡林敬太、編集/清談社)
順調な船出をしたMリーグ
視聴数は1.5倍に
「麻雀のプロリーグを国民の娯楽として定着させ、視聴習慣を根付かせたい」
麻雀好きとしても知られるサイバーエージェント社長の藤田晋チェアマンが、そんな願いを込めて立ち上げたMリーグ。JリーグやBリーグの創設にかかわった川淵三郎氏を最高顧問に迎え、2018年10月1日に開幕した。
Mリーグの仕組みは、プロ野球やJリーグに近い。有名企業7社が抱える7チーム(1チーム3名構成)が、10月から翌2月までの間にそれぞれ80戦のリーグ戦を行う。上位4チームが3月に行われるファイナルシリーズ(24戦)に進出して優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
ドラフト会議で選抜され、最低年俸400万円を保証されたプロ選手たちが現在、リーグ戦中盤でしのぎを削っているが、その中には、プロ資格を取得したばかりの俳優・萩原聖人の姿もある。試合の模様は、月・火・木・金の19時からAbemaTVの麻雀チャンネルで生中継されるほか、一部試合は東京・港区にあるパブリックビューイング会場での生観戦も可能だ。
開幕から3ヵ月がたったが、その盛り上がりはいかほどなのか?Mリーグ機構の塚本泰隆氏が語る。
「AbemaTVのMリーグ中継の視聴数は、30万~40万程度。Mリーグが始まる前の麻雀チャンネルと比較すると約1.5倍の伸び率で、およそ15万人の方が毎試合熱心に視聴してくださっています。意外なのは、女性の視聴者が多いこと。全体の20~25%程度を女性が占めており、新たな取り込みも少しずつできているという実感があります」