トップ営業マンと呼ばれる「営業の達人」があなたの目の前にいたのなら、ぜひとも営業の「秘訣」を聞いてみることをお勧めする。営業成績が中途半端な「中間よりちょっと上の人」はなかなか教えてくれないものだが、全国トップスリーに入るような「すご腕」の場合は、惜しげもなく教えてくれることが多いからだ。(営業サポート・コンサルティング代表取締役、営業コンサルタント 菊原智明)
トップ営業マンは
とても気さくな人が多い
トップ営業マンと呼ばれる人々はそれぞれ“必殺ワザ”や“マル秘ノウハウ”というものを持っている。面と向かって「ぜひとも、売れる秘訣を教えてください!」とお願いしても、「そんなものはないよ」とかわされてしまう……。
近くで盗み見てもハッキリとは分からない。その内容は「門外不出」であり、めったに他人に見せたり教えたりしないもの……。
そういったイメージを持っていないだろうか?
しかし、実際は違う。トップ営業マンというのは案外、「うまくいった方法」を人に教えたがっているものなのだ。
筆者もそれを実感した出来事がある。
筆者がハウスメーカーの営業マン時代のこと。全国のトップ営業マンが表彰される会に参加したことがあった。そこには各県から有名トップ営業マンたちが集まっていた。こんなチャンスはめったにない。
そのトップ営業マンから《何か秘訣を聞きたい》と機会をうかがっていた。
表彰式の席は決まっており、テーブルはいつもの会社のメンバーだった。しかし、時間がたつにつれ、多くの営業マンたちが移動し始めた。