暴走する厄介ファンも
野放しにする事務所

「地下アイドルになったきっかけは、とにかくアイドルが好きだったから。辞めた理由は、事務所のせいで人間不信になったからです。マジでウケますよね(笑)」

 こう自嘲気味に話す声の主は、つい先日、2年間所属していた地下アイドルグループを辞めたばかりのユイさん(仮名・22歳)。

「地下アイドルって、ライブの後の物販で“ツーショットチェキ”を販売するんです。値段は、1000~1500円くらいが相場。原価を考えるとぼったくりっぽいですけど、その分、ハグしたり、キスする寸前まで顔を近づけたり、頬をくっつけたりという密着サービスで、『元を取った』と感じてもらっていました」

 年頃の女の子が、見ず知らずの男性と顔を寄せ合うと考えるとなかなかに過酷だが、ユイさんは「まったく抵抗がなかったんですよね」と語る。

「ハグとか余裕なんですよ、私。ライブ中もファンに視線を送ったり、指差ししたりっていう“レス”(ライブ中のファンサービスのこと)もいっぱいしてたし、SNSでも頻繁にファンひとりひとりに個別のコメント返信をしてました」

 こうした熱心なファンサービスが功を奏し、徐々にファンを増やしていったユイさんだったが、その中にひとり、面倒なファンがいたという。

「Twitterのリプにすぐ返信しないと『なんで無視するんだ!』って怒りだしたり、チェキ撮影中に説教してきたりするんです。怖かったけど、アイドルをやれる喜びの方が大きかったので、なんとか我慢して活動していました」

 その後も、このファンによる迷惑行為はエスカレートする一方で、ユイさんの精神はどんどん疲弊していった。

「そのうち説教ではなく、人格を否定するような暴言を吐かれるようになりました。毎日『お前は人間として終わってる』って言われるんです。あまりにも耐えられなくなって、泣きながら事務所の人に相談しました」

 しかし、事務所の人間はユイさんの話をまともに聞いてくれないどころか、迷惑ファンをかばったというのだ。