今後どうなる!?
三菱グループとの関係や次期トップ

 一方で、前述した通り、三菱自としては4月1日から新執行役員体制に移行して経営再建へ次のステップに踏み込むことになる。

 益子修会長兼CEOの下には、トレバー・マンCOOが退任し、新COOにはルノー出身のアシュワニ・グプタ氏が就任する。開発担当専務には山下副社長がアドバイザーに退き、新たに日産出身の長岡宏常務執行役員が就く。

 前述したように、日産との資本提携によって日産主導の経営再建の推進役だったトレバー・マンCOOと山下光彦副社長が退くことは、脱ゴーンとともに3社連合新合議運営への三菱自としての新たな経営体制固めということでもあろう。

 三菱自は、過去幾多の不祥事で厳しい経営のかじ取りを迫られてきた。益子修会長兼CEOも2005年1月に三菱自工社長に就任して以来、リコール隠しから燃費不正発覚など経営に多大な影響を与えた流れの中で、三菱自のトップとして14年が経過している。三菱商事の自動車事業本部長出身の益子会長も今や自動車メーカーのトップとしては最も長いキャリアとなっている。

 三菱自動車は、言うまでもなく日本の三菱グループの一角であり、過去の経営再建で三菱重工・三菱商事・三菱UFJ銀行の“三菱御三家”の支援を受けてきた経緯もあり、現在もこの3社からも経営陣が送り込まれている。

 本来の親会社筋にあたる三菱重工業は、4月1日付で泉沢清次常務執行役員が次期社長に就くが、泉沢氏も三菱自の役員から重工に復帰したキャリアがある。三菱自にとって三菱グループとしての立場とルノー・日産連合における日産との資本関係を、今後どう進めるかは大きなテーマである。

 3社連合が合議運営体に移行する中で、三菱自の代表として益子会長の役割は当面大きいものがある。今後、3社連合体で三菱自の存在感をより高めるために連合への三菱グループからの出資検討や、三菱自の次期トップ、「ポスト益子」の行方も注目されることになろう。

(佃モビリティ総研代表 佃 義夫)