博士号すら取れなかった
「韓国で最高の天才少年」

 実際にIQの世界ランキング2位を誇る韓国では、1983年から国家を挙げて英才教育を行っており、小さい頃から徹底的に天才を育てるプログラムを推進しているそうです(2000年には英才教育を推進する法律までできたそうです)。しかし、実際に現在までに科学分野でのノーベル賞を受賞する人は一人も輩出できてない実情があります。

 最近話題となったのが、小さい頃からIQ187という驚異的な知能指数を誇り「韓国で最高の天才少年」と言われたソン・ユグン氏です。彼は物理学の天才的な才能が認められ、なんと8歳で大学に入学し、将来のノーベル賞は間違いなしと期待されていました。しかし、その後は博士号すら取得することができず、21歳で学校を離れることになったのです。彼のインタビューを読んだことがあるのですが、あまりにも優秀すぎる人達は、周りに期待されることで大きなプレッシャーも同時に感じているようです。もしかすると、心理的に本来の能力を発揮しづらい影響もあるのかもしれません。

 ハーバード大学の認知教育学の権威でもあるハワード・ガードナー教授は「私達には8つの才能がある」という多重知能理論(MI理論)を提唱しています。その中でIQというのは8つの才能の中でも3つ(言語的知能、論理的知能、視覚空間的知能)に過ぎないとしています。

 私達は複数の才能を持った存在であり、それ以外にも音楽の才能から、身体能力の才能(スポーツから手先の器用さも含む)、コミュニケーションの才能、心の才能、分類の才能まで幅広い才能を持っていることが分かっています。

 私もこれまでいろいろな人達の才能を分析してきましたが、どんな人にも必ず美しく光る才能が隠されていて、その人だけに与えられた尊い役割があります。そのことに気づいたとき、これまでになく自由と可能性に満ちた素晴らしい世界が開けていきます。